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フォルクローレとは

「フォルクローレ」と聞いてあなたはどんな音楽を思い浮かべますか?

何も思い浮かばない、という人も多いかも知れませんが、悲しげな旋律が印象的な「コンドルは飛んでいく」、シャンソンとしてヒットし た「花祭り」、井上陽水の「コーヒールンバ」などを思い浮かべた人がいるかもしれません。

上に挙げた曲は一見するとてんでばらばらに見えますが、それも当然。なぜなら「フォルクローレ」というのはとても様々な音楽をまとめて指した言葉だからです。

遙か昔、前インカ時代、南米の人々は葦で出来た笛(中には石や、なんと人骨で出来たものも!)と太鼓だけを使って村の祭りや家族の儀式のために音楽を奏でていました。しかし15世紀になるとスペインを始める西洋の侵略によって南米にキリスト教文化とそれに伴って教会音楽や西洋音楽というものが入ってきました。それは次第に現地の音楽と一体になり、そして混血の音楽となりました。また、西洋人によって連れてこられた黒人達の音楽までもが南米にあった音楽に混ざり独特の雰囲気を持った音楽が醸成されていったのです。

本演奏会は「アンデスの調べ」となってはいますが、アンデス地方だけにとどまらず平原地方や高原地方の音楽なども含めて、普段耳にすることの少ない南米の音楽を皆さんにお届けしたい、更にフォルクローレを知って好きになってもらいたいと思っています。

民俗

楽器の紹介

南米音楽「フォルクローレ」について知っていただけたでしょうか?

フォルクローレには数え切れないほど様々な楽器が登場しますが、ここではその中でも代表的なものを紹介します。

ケーナ quena

インカ時代以前から存在する縦笛です。竹筒に指穴を空け、息を吹き込むところに切れ込みを入れただけの単純な構造にもかかわらず3オクターブもの幅広い音色を奏でます。

サンポーニャ zampoña

シーク(siku)とも言います。片側が節で閉じた葦(アシ)の筒を並べただけの単純な楽器。長さによって名前が違い、長いものになると150cmにもなります。独特な乾いた風のような音が魅力的な楽器です。

チャランゴ charango

スペイン人が持ち込んだギターの祖先「ビウエラ・デ・マノ」という楽器を南米人が真似て作った弦楽器。ボディはアルマジロによって作られているものもあり、その複弦5コースから響く音色はとても輝かしく華やかです。

ギター guitar

フォルクローレで使われるギターはクラシックギターですが、その奏法は独特なもので、個性的な他の楽器にひけを取るものではありません。またフォルクローレにおける数少ない低音パートをカバーする楽器でもあります。

ボンボ bombo

リャマやヤギなどの皮をなめさずそのまま張った太鼓で普通の太鼓にくらべてくもった低い音がします。フォルクローレのリズムが最も強く表れる楽器です。

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